コミティア的「いい本」の条件


 P&Rをずっと見てきて、見本誌も読んできて、だいたいこんな感じだよね、と思うところ。

 ・以下の3つの条件を満たしている事。2つがイマイチでもどれか1つが突出していたりすれば載ることもある。いずれにしても優先度は上から順。

 1)個性
 見開き1つ、イラスト1つでも、見れば一発で「あの作家」と判るような明確な個性。この人にしか描けないだろう、というモノであること。
 絵柄的な事はもちろん、内容・ストーリーでも。
 誰かと何かと似ていると思わせる事は、それとの直接比較で白黒が付く事になり、似ている部分が多ければ多いほど不利。それで勝てばいいという話ではあるけど。
 全体のパイが大きくない場合は、同じバイを食いに行くより別のパイをこさえてしまった方が早い、という事か。

 2)完成度
 曖昧な表現ではあるが、キチンとまとめられた、不足の少ないモノであること。
 絵柄は安定しているか?見苦しい所なく仕上げられているか?見せるべき所を見せられているか?マンガなら投げっぱなさず説明不足にならず説明過多でダルくもならず、ちゃんと「読める」モノであるか?
 ……この辺はBELNEさんのページ読んでください、と。

 3)ボリューム
 単純に、量。読んだ後の満足感に繋がる。載った本のデータを見ると10ページ未満はまず存在せず、ペラ本では評価され辛い。もちろん10P少々の「良い小品」というのもあるけど、それはボリュームは小さいながら完成度が高い、ということ。
 かと言って大長編ならOKという訳でもなく、導入から中盤、占めに至るまで澱みなく読ませられるモノというのかなり難しく、完成度の面でハードル激高となる。実際、それをクリアできたモノは少ないように思う。