ぶっちゃけ、本音。

 よつばの。サンより。
 よつばの。

 「もっと頑張れよ、もっといい本作れよ」と、そりゃあみんな言いたいでしょうよ。だが、じゃあ誰がどう言えばみんな耳を傾けてくれて、状況が改善されるのか?と。
 回りを見回しつつ考えてみると、聞く気のない人間には何を言っても無駄だし、やる気のある人は何も言われなくてもやる、てなもんだと思います。「自分は好きでやってるんだからこれでいい」と言われれば、それ以上誰が何と言えるかと。自分には何も言えません。……ていうか、同人なんだからそれで結構だと思うしね。そういうもんだと思います。で、結局は、描く方の意識に任せるしかないってのが自分の結論。
 それでも本気で何とかしたいなら、愚痴でも理想論でもなく、具体的な処方箋が必要でしょう。
 何かできるとすれば、頭っから要求するんじゃなくて、「それじゃダメだ」っていう雰囲気をゆっくり時間をかけて作っていく事だと思います。何も言わず、粛々と、気が付いたらそういう空気ができあがっていた、というような。イベントなんて、敷居高く見られてライト層が敬遠するくらいが丁度いいかもですよ?もんのスゴいクオリティの本と隣に並んで直接比較される覚悟がある奴は来てくれ、そして思いっきりヘコんで自分を奮い立たせて帰宅してくれ、と。

 同じく語っていいもんじゃない気もするけど、処方箋としては差別問題と共通なんではないでしょうか。法律的に平等になればそれで差別はなくなるのかと言えば、そんな事はない。最終的には個々人の意識の問題になるし、人の心というものは容易には動かし辛いものだからして、一朝一夕に変われるもんじゃない。
 それを改めるのに必要なもの。まず、多くの人に伝わり受け入れられるメディアで、「これはダメだ、こうすればいい」とはっきりしつこく言ってあげること。もう一つは、ダメな感情を次の世代へ再生産しないための、教育プログラムの中での刷り込み。この二つを長い間粘り強く続けて、やっと変わり始めるぐらいだと思うけど、これが一番だと思います。
 問題は、同人業界には大きなメディアも教育プログラムも存在しないことですが。
 こりゃあ大変だ。こりゃこりゃ。